
薬師如来坐像(重要文化財)も木川町薬師堂に安置せられる。前後二材剥ぎで、表面は漆箔仕上げとなっています。薬壺は左手先と共木で造り出し、両手先とも当初のものを完存しています。平安時代の作。
北山田町薬師院に祀られています。総高92.5cmの花崗岩の中央に座高65cmの薬師如来が蓮華上に結跏趺坐(けっかふぎ)する薬師を半肉彫りにしています。
胸前は扁平で在地石工の作になるものでしょう。市内に数少ない石仏です。
岳陽筆 絹本著色仏涅槃図(けんぽんちゃくしょくぶつねはんず)
岳陽筆 絹本著色当麻曼荼羅図(けんぽんちゃくしょくたいままんだら):当図は西光寺に所蔵する縦237cmを超える大幅で、描表装風に牡丹唐草文様で画面を囲み、
画面の中央には阿弥陀三尊がいる三十七尊段を中心に、極楽浄土の様々の場面が、金泥を多用して壮麗に描かれています。款記から文化5年(1808)、
岳陽70歳の折りに写して賛を加えたことがわかります。飛天、楽人、如来、菩薩をはじめ楼閣にいたるまで細密で、気力の充実した作品。岳陽が描いた仏画を代表する大作として貴重です。
毘沙門天立像(重要文化財)は木川町薬師堂に祀られていましたが、現在は保存管理を栗東歴史民俗博物館(栗東市)に寄託されています。
宝髻(ほうけい)を結い、甲冑を着けて、左手で宝塔(ほうとう)を捧げ、邪鬼を踏まえる通常の毘沙門天像です。頭体幹部をヒノキの一材から彫だし、
像高102.8cmです。平安時代12世紀の作と考えられています。薬師堂の位置する場所は栗東市の古刹金勝寺の別院・金峰山寺(きんぷうせんじ)の旧跡と伝わります。
不動明王立像と毘沙門天立像は、不動浜西光寺に祀られている像で、不動明王の像高は64.0cm、毘沙門天の像高は66.5cmで、不動明王・毘沙門天はともに
寄木内刳(うちぐ)り・玉眼・彩色像で、頭部は顔面と頭部二材、都合三材を縦に矧(は)ぎ、首は差し首で、体幹部は縦に前後二材を矧いで両手ともそれぞれ肩で矧いでいる。小像ながら均衡がとれ、
工芸的色彩が強い。
最明寺は執権、北条時頼ゆかりのお寺と伝えられています。