ピカッと草津 在宅サービス時の駐車場問題から創る地域包括ケアシステム
はじめに
今まで、地域福祉活動の構築だけに力を注いでいた医療福祉を考える会議を「誰でもが訪問サービスを受けやす い地域」、フォーマルサービスに光を当てた地域づくりを進めたいと考えています。 この物語は、新たな地域理解を広げる提案です。山田学区も、いろいろな工夫をした医療福祉を考える会議を進めてきました。なかでも、草津総合病院長の平野先生の講演をお聞きして話し合ったり(第13回)、大根炊きフォーラム(第15回)、学区の ボランティアグループとの話し合い(第12回)、地域を改めて知るためのすごろくゲーム(第19回)などが記憶に残るユニークな取り組みも実施してきました。
しかしながら、長く取り組んで、多種多様な話し合いや活動もそれなりに広がりを得たものの、 「もうすることがない」 「社協で考えて」等、 医療福祉を考える会議の意味や必要性は理解されているものの具体的な目標が見えず、 「会議自身が受け身」となっています。
また、会議のストーリーがないため、 (単発化している) 「今後どうすればいいのか」 「会議を進めて何が出来上がるのか」が見えず、その場限りの会議になっています。しかも、地域福祉活動・助けあい活動はすぐに立ち上がりません。
そこで、ある一定のGOALを感じられ、それまでのストーリー(過程)が見える「医療福祉を考える会議」を進めていきたく考えます。すなわち、 訪問介護や訪問看護の在宅サービス時の駐車場問題を切り口として、地域共生社会を目指す地域包括ケアシステムの構築を目指すこととします。
Story1 駐車場問題から公的サービス応援地域をつくろう ~気づいた時から始まる地域の歴史~ (第23回医療福祉を考える会議)
| 計 画 | 左の説明 |
1.「ピカッと草津」の取り組みについて〇 「ピカッと草津」の取り組む価値と意味:平均寿命・健康寿命・在宅化・ 事業所のアンケートについて 〇 弱っている高齢者が増える( フレイル)…人とくらしのサポートセンター 〇 在宅サービスの説明…地域包括支援センター |
【全体司会:市社協】 【説明者:市社協・人とくらし・地域包括】
|
2.事業所の声〇 本当に駐車場で困っているのか( 困っている場所アンケート具体例) |
・事業所1か所から話していただく |
3.「ピカッと草津」を聴いてどう感じ・どう思いましたか フリートークワークショップ〇 どう感じたかワーク ~自由に語り愛いましょう~①駐車場問題知ってましたか ②健康寿命と平均寿命で感じたこと 【参考資料滋賀県の長寿のヒミツ】 ③山田学区の認定者数・訪問サービス利用者数について ・進め方 まず①について、付箋に書き、順に出していきます。同じ内容の付箋は重ねて貼る。 その後にフリートーク。②、③についても同様に進める。 最後に○の中に、今日のフリートークをまとめる漢字一文字を決めてください。 |
2.駐車場問題を地域で取り組み、意識の高揚を図る 3.行政・地域・専門職の連携した地域づくりを進める意識 ※5~8班に分かれて実施し、事業所・専門職も各班にわかれます。 |
4.発表〇 ワークショップで出た意見をみんなで共有 |
各班3~4分でファシリテータ(専門職)が話す |
第23回医療福祉を考える会議 概要はこちら日時:令和5年6月29日(木) 13:30 から実施場所:特別養護老人ホーム えんゆうの郷 |
会議参加対象者 全町内会長、全老人クラブ会長、まち協代表 学区社協、民児協代表、福祉委員代表、 介護関係事業所 人とくらしのサポートセンター、松原地域包括支援センター、市社協 計45名出席 |
News Paperの発行会議の内容を広く広報するとともに、介護保険サービスについて地域の理解を広げましょう。 News Paperはこちらを参照ください |
|
Story2 私たちだから探せる地域の宝物(駐車場)案 ~訪問サービス(施策・制度)応援地域として駐車場を探してみよう~ (第24回医療福祉を考える会議)
介護保険サービスが必要な方に、ちゃんと届けられることが大切。サービス提供者にはどんな思いがあり、どのように頑張っているのかを知りましょう。地元の方たちだからこそわかる地域でできることを考え、介護保険サービスの地域理解を広げて行きましょう。
《例:》 地域の理解、在宅訪問サービスの駐車場がない・・そこを助けてほしい。
学区民の方々が安心して暮らし続けられるには・・応援できることは応援しよう
「事業所からありがとう、学区サービス利用者からありがとう、地域でありがとう」を広げる。
| 計 画 | 左の説明 |
1.前回の振り返りと今日の物語前回ワークショップの報告 |
・司会・説明:市社協 |
2.事業所と地域との心のパスポート〇知っていそうで知らない事業所の声・・・困っている駐車場問題と地域に励まされたこと、お礼など〇地域活動家の駐車場問題について感じた思い・動いた心 |
アンケートの回答をいただいた事業所から1事業所を選択 地域の活動家を市社協から依頼 |
3.地元だから分かる!ここどうだろう ワークショップ①事業所の声を聞いて感じたこと②困りそうな場所、道路(赤シール、赤色着色) ③地元だから分かる!ここどうだろう(駐車可能性のある場所に青シールを貼っていく) ④地域理解を広げるために地域でできること |
・司会:市社協 ・ファシリテータ:人とくらし、松原地域包括、市社協 1.身近に感じてもらう 2.気づく・実感してもらう 3.地域でできることを考え形にしていく |
4.自分たちができるはじめの一歩を踏み出そう〇チラシとNews Paperを持っていける所に声掛けをしよう。「ここどうだろう」で出たところ以外にも隣近所、友人にNews Paperを配布し理解をひろげることが大切 |
・どれだけチラシ、News Paperをを地域にまき、理解を広められるかがポイント |
5.Story3への展開〇どれだけチラシ、News Paperを渡せるか、みんなで共有〇ワークショップで出てきた「できるかもしれない」を形にしていく。 → 地域助け愛応援駐車場 |
|
第24回医療福祉を考える会議 概要はこちら日時:令和5年11月14日(火) 13:30 から実施場所:特別養護老人ホーム えんゆうの郷 |
会議参加対象者 全町内会長、全老人クラブ会長、まち協代表 学区社協、民児協代表、福祉委員代表、 介護関係事業所 人とくらしのサポートセンター、松原地域包括支援センター、市社協 計40名出席 |
News Paper2の発行 News Paper2はこちらを参照ください会議の内容を広く広報するとともに、介護保険サービスについて地域の理解を広げ、誰もが住み続けたい地域にするため、みんなで考えましょう。 |
|
Story3 地域と事業所の関係性を深め、地域の理解を広げよう (第25回医療福祉を考える会議)
令和5年度から始めました「ピカッと草津」についての駐車場問題を切り口として、地域の理解を広げて助け合える地域づくりに取り組みまして、年度も変わりましたので、 前回までの振り返りも含めて、次のステップに進んでいく準備をしましょう。| 計 画 | 左の説明 |
1.ピカッと草津の取り組みについて |
・司会・説明:市社協 |
2.Story1,Story2の振り返り令和5年度の会議や、出た意見・成果について、改めて共通理解を得ましょう。 |
説明:山田学区社会福祉協議会 |
3.事業所から聞く駐車場問題の現状 |
説明:指定居宅介護支援事業所 |
4.地域でできることを考えよう!山田学区社会福祉協議会の思い |
説明:山田学区社会福祉協議会 |
5.理解を広げていこうワークショップ ~誰もが安心して住み続けられる地域にしていくために~①ピカッと草津事業所の話を聞いた感想(30分)事業所の皆さんは、2~3グループを回っていただき、実際に理解が進んでいないことで困った事例を話してください。 ②前回実施したStory2で出たところ以外に、車を止められそうな所を探そう(15分) ③理解を広げるために、自分がチラシや 新聞(News Paper3) を渡せそうなところを上げていこう(15分) |
・司会:市社協 ・ファシリテータ:人とくらし、松原地域包括、市社協 駐車場問題は行政や事業者の問題ではなく、地域が理解を深め互いに支え合う、身近の事とと感じてもらうこと |
6.理解を広げる声掛けするときの必要なもの紹介 / Story4の紹介 |
第25回医療福祉を考える会議 概要はこちら日時:令和6年10月30日(水) 13:30 から実施場所:特別養護老人ホーム えんゆうの郷 |
会議参加対象者 全町内会長、全老人クラブ会長、まち協代表 学区社協、民児協代表、福祉委員代表、 介護関係事業所 人とくらしのサポートセンター、松原地域包括支援センター、市社協 計 出席 |
Story4 地域の宝物を事業所へ・多くの人に取り組みを知ってもらおう (第26回医療福祉を考える会議)
地域から地域助け愛応援駐車場完成版を事業所へお渡しする「お渡し会」を実施。事業所から地域へ、地域から事業所へ「ありがとう」を伝え合いましょう。| 計 画 | 左の説明 |
1.ピカッと草津の取り組みについてこれまでの振り返り |
・司会・説明:市社協 |
2.地域でどんな動きがあったのか課題の周知に動いて下さった事例、どんな思い出実施したのか 取り組んでみてうれしかったこと・相手の反応例えば、回覧、全戸で周知してくれた町内会、お家を回ってくれたこと、地元ならではの駐車場が開いたこと、地域の温かさ。 |
説明:山田学区社会福祉協議会 |
3.完成した地域助け愛応援駐車場を地域から事業所から事業所への贈呈式・学区社協から事業所へ応援の言葉・事業所から地域へのお礼の言葉 ・事業所としてどんな風に支援を届けたいのか |
学区社会福祉協議会 事業所(居宅介護支援事業所 きらら) |
4.地域助け愛応援駐車場リストの運用方法について完成した地域助け愛応援駐車場をこれからどのように運用していくのか・Gooleマップで共有すること ・まずは医療福祉を考える会議にかかわった事業所のみの共有であること |
説明:事業所(草津ケアセンター) |
5.ピカッと草津の今後・ずっと周知啓発は継続していく → 駐車場はリストは更新していく・ちらしを持ち帰ってください ・リストがなくても助け合える地域・車を停められる地域をめざして |
学区社会福祉協議会 |
6.拡大・周知に向けて~みんなで花を咲かせましょう~(1) 付箋にピカッと草津を聞いての思いや、どんな地域にしたいのかを書いていただき、グループで発表(2) 一斉に一本の木に貼っていく (3) ファシリテーターがいくつか選んで読み上げる (4) まとめ その花の咲いた木はこちら (5) 広報紙に載せる |
ファシリ:市社協ファシリ補助:市役所・地域包括・市社協 |
7.閉会今後、暮らしに密着した新たな地域目線のテーマで話をし、みんなで住み続けたい地域を作っていく。これからも医療福祉を考える会議に参加を! |
学区社協 |
駐車場利用について(事業所のみ)駐車場利用の際のQRコード、URL、共有ルールを、地域助け愛応援駐車場リスト管理事業所からリスト利用事業所へ伝える。 |
第26回医療福祉を考える会議 概要はこちら日時:令和7年3月7日(金) 13:30 から実施場所:特別養護老人ホーム えんゆうの郷 |
会議参加対象者 全町内会長、全老人クラブ会長、まち協代表 学区社協、民児協代表、福祉委員代表、 介護関係事業所 人とくらしのサポートセンター、松原地域包括支援センター、市社協 |
ピカッと草津 話し合い(医療福祉を考える会議)のまとめ
皆で花を咲かせましょう と ピカッと草津を聞いた感想や今後どのような地域したいかを書いて、木に貼り付けました。その結果のまとめです。 花の咲いた木はこちら| ピカッと草津を聞いた思い・感想(白い桜) | 今後どんな地域にしていきたいか(赤い桜) |
1. 地域の変化と協力:・ 駐車場の問題をきっかけに、地域が変わる大きな一歩・ 地域や事業所の垣根が低くなっていく取り組み ・ 互いに協力していくことでの活動の広がりに繋がりました 2. 意識改革と個人の関与:・ 自分のこととして考えることが重要・ 他人事でなく我がことと考えられる意識改革がすばらしい ・ 自分ごととして考えていき話し合うことが大切と感じました 3. 継続と粘り強さ:・ 粘り強く活動する事の大切さを改めて痛感した・ 継続していけるように今後も意見交換がうまれたらよいと思う ・ 時間をかけて、少しづつ確実に実現を目指してすばらしい 4. 感謝と喜び:・ しんどい時もありましたが喜びもいっぱいありました・ 愛をいっぱい感じました ・ 感謝です 5. 地域福祉と高齢者支援:・ 在宅介護サービスが大変なことがわかった・ 高齢者の現状や事業所の困りごとの生の声を聞くことで他人事としてとらえず地域のみんなで考える事の大切さを感じた ・ 安心して住み続けられる地域にするために、住民の方々の協力により形になったと思います |
地域の将来の姿を描き、住民が協力して問題解決に取り組む姿勢を強調以下が代表的なリストです• 地域での支え合い活動:住民同士が助け合い、声を掛け合う関係が築かれています• 駐車場問題の解決:駐車場の不足が地域の課題として浮上し、住民や事業所が協力して解決策を模索しています• 在宅介護サービスの充実:地域全体で在宅介護サービスの充実を目指して取り組んでいます
• 地域のつながりの強化:地域のつながりが強まり、住みよい町づくりが進んでいることが強調されています• 住民の協力と連携:住民同士が助け合い、声を掛け合う関係が築かれています |
駐車場リストの提供
この会議を通じて、公の駐車場のみならず、多くの個人宅等でも、「駐車スペースがありますよ」 とか 「私とこは昼間は空いていますよ」と提供いただきました。
この駐車場情報は、個人情報のため、グーグルマップのマイマップ機能を利用して、山田学区の医療福祉を考える会議のメンバーの在宅サービス事業者で、あらかじめ許可された者のみに提供されています。
在宅サービス事業者からの動き
▲ 今まで地域との距離があったが、地域の会長とも出会い顔が見える関係になった。
▲ いままでは、利用者しか見ていなかったが、地域を一緒に盛り上げたい、地域を一緒に守っていく一員との意識に変わった。
▲ この仕組みを創るところから関われていい経験になり、意識が変わって良かった。またこのことで、事業所の地域貢献の質が変わってきた。
地域福祉学会や新聞記事
ピカッと草津の取り組みは、山田学区社協のみならず、笠縫東学区、老上学区でも同時進行で取り組んでおられます。

地域福祉実践研究第17号
▲ 滋賀県社会福祉学会第42回大会奨励賞受賞
▲ 第36回近畿地域福祉学会京都大会発表
▲ 日本地域福祉学会 雑誌「地域福祉実践研究」第17号に論文掲載
新聞にも載せていただき▲ 読売新聞 令和7年12月28日
▲ 京都新聞 令和8年3月6日
▲ 産経新聞 令和8年3月14日
このように「ピカッと草津」の取り組みは世の注目を浴び、認められて、さらなる広がりを見せ始めています。
草津市内では 矢倉学区自治連合会(12町内会、3958世帯)、志津南学区、大路区でも取り組みが始まっています。
また、岐阜市、東近江市でも草津市を参考活動がはじまっています。

ファシリ:市社協